La défaite des femmes à l’opéra : dix héroïnes sacrifiées
オペラにおける女性の敗北:愛や嫉妬、暴力によって犠牲となる10人のヒロインたち
ジルダからルルまで、ヴェルディからアルバン・ベルクに至る、愛や嫉妬、男性の暴力によって犠牲となったオペラの10人のヒロインを紹介する。
1979年に出版されたカトリーヌ・クレマンの『オペラ、または女たちの敗北』では、オペラのレパートリーの中でいかに女性が犠牲にされてきたかが示されている。
「オペラの舞台で、女性たちは変わることなく、自らの永遠の敗北を歌う。声が死に向かって高らかに響く瞬間ほど、感情が胸を刺すことはない。見よ、このヒロインたちを。彼女たちは声で羽ばたき、そして地に倒れ、息絶えるのだ」。
ドン・ホセの一撃によってカルメンが命を落とすビゼーのオペラのように、恋人の嫉妬などの犠牲となってヒロインが命を落とす10の作品を紹介する。なお、病死(『椿姫』)や自殺(『トスカ』、『カーチャ・カバノヴァー』)は除外されている。
1. ジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901)
『リゴレット』(1851年):「だましていたのね…天国に昇ったら」(第3幕第10場)
ジルダはこのリストの中でも特異な存在である。刺客のスパラフチーレに刺されて命を落とすが、それは誤認と自己犠牲によるものである。彼女は、父リゴレットが、自分を誘惑し名誉を奪ったマントヴァ公爵を暗殺しようとしていることを知る。ジルダは男装し、公爵の身代わりとなって死ぬ道を選ぶ。リゴレットは動かない遺体が入った袋を開けてその過ちに気づき、ジルダは父の腕の中で息を引き取る。
推奨盤:ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ(リゴレット)、レナータ・スコット(ジルダ)、ミラノ・スカラ座合唱団・管弦楽団、ラファエル・クーベリック(指揮)/ドイツ・グラモフォン(1964年)
2. ジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901)
『運命の力』(1869年):「私は死ぬ! 告解を!」(第4幕)
ドン・アルヴァーロは偽名を使って修道院に身を隠していた。しかし、妹のインカ人の恋人を憎むスペイン貴族のドン・カルロ・ディ・ヴァルガスが居場所を突き止める。2人の宿敵は決闘に臨み、ドン・カルロは致命傷を負う。レオノーラは瀕死の兄のもとへ駆け寄るが、復讐心は兄妹の情愛よりも強く、カルロは彼女を刺し殺す。
推奨盤:リチャード・タッカー(ドン・アルヴァーロ)、ロバート・メリル(ドン・カルロ)、レオンティン・プライス(ドンナ・レオノーラ)、RCAイタリア管弦楽団、トーマス・シッパーズ(指揮)/RCA(1964年)
3. ジュゼッペ・ヴェルディ(1813-1901)
『オテロ』(1887年):「そこにいるのは誰? オテロ?」(第4幕第3場)
自室で夜の祈り(「アヴェ・マリア」)を捧げ終えたデスデモーナ。そこへオテロが現れ、キャシオと不倫関係にあったとして不貞を責め立てる。彼女は身の潔白を主張するが、嫉妬に狂ったオテロによって窒息死させられる。
推奨盤:プラシド・ドミンゴ(オテロ)、レナータ・スコット(デスデモーナ)、ナショナル・フィルハーモニック管弦楽団、ジェームズ・レヴァイン(指揮)/RCA(1978年)
4. ルッジェーロ・レオンカヴァッロ(1857-1919)
『道化師』(1892年):「さあ、そんなにひどいことは」(第2幕)
カラブリアの村を訪れた旅回り一座。座長のカニオ(パリアッチョ役)は、妻のネッダ(コロンビーナ役)が村人のシルヴィオと恋仲になったことを知る。劇の上演中、怒りに狂ったカニオは妻とその愛人を刺し殺す。
推奨盤:カルロ・ベルゴンツィ(カニオ/パリアッチョ)、ジョーン・カーライル(ネッダ/コロンビーナ)、ロランド・パネライ(シルヴィオ)、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団、ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)/ドイツ・グラモフォン(1965年)
5. セルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)
『アレコ』(1892年):「時が来ました、愛しい人」(終景)
これもまた嫉妬と死、かつて情死・痴情殺人と呼ばれた類の物語である。ラフマニノフが19歳で作曲し、プーシキンの作品に着想を得たこの短いオペラの舞台はジプシー(ロマ)の世界。アレコとゼンフィラの関係は破綻を迎えている。若い男に恋をした若いゼンフィラはアレコを顧みず、もう愛していないこと、別れたいことを告白する。嫉妬に狂ったアレコは、ゼンフィラとその愛人を刺殺する。
推奨盤:セルゲイ・レイフェルクス(アレコ)、マリア・グレギーナ(ゼンフィラ)、ヨーテボリ交響楽団、ネーメ・ヤルヴィ(指揮)/ドイツ・グラモフォン(1996年)
6. ニコライ・リムスキー=コルサコフ(1844-1908)
『皇帝の花嫁』(1899年):終景(第4幕第3場)
雷帝イヴァン4世の時代である16世紀を舞台にしたこのオペラでは、愛、嫉妬、裏切りが描かれる。隊長のグリゴリー・グリャズノイは、商人ソバーキンの娘で別の男と婚約している美女マルファに執心し、リュバシャを捨ててしまう。オペラの結末で、リュバシャは惚れ薬を毒薬にすり替えたことを告白する。激怒したグリャズノイは彼女を刺殺し、警備兵に逮捕される。
推奨盤:ウラディーミル・ヴァライティス(グリゴリー・グリャズノイ)、イリーナ・アルヒポワ(リュバシャ)、ボリショイ劇場合唱団・管弦楽団、フアート・マンスーロフ(指揮)/メロディア(1973年)
7. リヒャルト・シュトラウス(1864-1949)
『サロメ』(1905年):「ああ!お前の口に口づけしたぞ」
サロメは、義父ヘロデに求めた通り、盆に乗せられたヨカナーンの首を手に入れる。切り落とされた首の唇に口づけをするサロメ。気分を害したヘロデは、兵士たちに盾で彼女を押しつぶすよう命じる。
推奨盤:シェリル・ステューダー(サロメ)、ホルスト・ヒースターマン(ヘロデ)、ベルリン・ドイツ・オペラ管弦楽団、ジュゼッペ・シノーポリ(指揮)/ドイツ・グラモフォン(1990年)
8. リッカルド・ザンドナーイ(1883-1944)
『フランチェスカ・ダ・リミニ』(1914年):「それが私の運命なら」(第4幕)
フランチェスカはパオロを愛しているが、その兄弟であるジャンチョットと結婚させられている。彼女は愛する人との情熱を全うするが、裏切りによって居場所を知ったジャンチョットに現場を押さえられ、2人とも殺害される。
推奨盤:マグダ・オリヴェロ(フランチェスカ)、マリオ・デル・モナコ(パオロ)、ヴィルジリオ・カルボナーリ(ジャンチョット)、モンテカルロ歌劇場国立管弦楽団、ニコラ・レッシーニョ(指揮)



