Running a competition like clockwork: Inside the Concours de Genève - Bachtrack
ジュネーヴ国際音楽コンクール事務局長のディディエ・シュノルクが、コンクール運営の舞台裏と存続の秘訣を語る
音楽コンクールを考えるとき、オーディション、厳選されたプログラム、長時間の練習、高まる緊張感といった「競技」の部分は容易に想像される。しかしそれと並行して、現代社会の変化や圧力の中で存続をかけて闘うコンクール自体のレースが存在している。ジュネーヴ国際音楽コンクールの事務局長ディディエ・シュノルクは、11月に80周年を迎える大会を控え、20年以上にわたる指導の舞台裏と長期存続の秘訣について語った。
元スイス・ロマンド管弦楽団のチェロ奏者として本コンクールの本選伴奏を務めた経験を持つシュノルクは、2000年頃に演奏活動からマネジメントへ転向し、前任者の退任に伴い1999年に事務局長に就任した。就任当初は財政的な困難に直面し、スポンサー集めに奔走したという。
1939年に設立された同コンクールでは、これまでに26部門が実施され、現在はピアノ、声楽、フルート、クラリネット、ヴィオラ、チェロ、弦楽四重奏、打楽器の8部門が定期的にローテーションしている。過去の受賞者には、第1回優勝者のアルトゥーロ・ベネデッティ・ミケランジェリをはじめ、サー・ゲオルグ・ショルティ、フリードリヒ・グルダ、マリア・ティーポ、マルタ・アルゲリッチ、ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス、ハインツ・ホリガー、エマニュエル・パユらが名を連ねる。
シュノルクは就任初期にエリザベート王妃国際音楽コンクール(ブリュッセル)、ARDミュンヘン国際音楽コンクール、リーズ国際ピアノコンクール(ファニー・ウォーターマン)などを訪問して関係を築き、1957年の設立に寄与した国際音楽コンクール世界連盟との関係も強化した。
近年では受賞者のキャリア開発プログラムや、弦楽四重奏、打楽器、作曲などの新部門を立ち上げてきた。特に2008年に創設された隔年開催の作曲部門は、次回開催部門の楽器に焦点を当てる仕組みをとっている。今年はこれまでにない試みとして作曲部門と指揮部門が組み合わされ、指揮部門の受験者用プログラムには新進作曲家による応募作品の初演が含まれる予定となっている。


