錦織健テノール・リサイタル 歌だけで生きて40年 オペラ、日本歌曲からクィーンまで - 産経ニュース
錦織健テノール・リサイタル 歌だけで生きて40年 オペラ、日本歌曲からクィーンまで - 産経ニュース
テノールの錦織健がデビュー40周年のコンサートを続けている。プログラムには滝廉太郎の「荒城の月」、モーツァルトのオペラ「ドン・ジョヴァンニ」より「恋人を慰めて」といったクラシックの王道に加え、クイーンの「ボヘミアン・ラプソディ」なども含まれる。錦織は「40年、無我夢中でやってきました。若いときにコンサート収入だけで食べていくと決意をしたのです」と語る。
1960年島根県出雲市生まれ。昨年、年金受給の通知が届いたことがリサイタル開催のきっかけとなった。66歳の現在も音程の揺れに注意を払いながら歌唱を続けている。本来の名字の読みは「にしこおり」だが、東京に出てきた際に誰も読めなかったため、電話帳で調べた「にしきおり」という読みを採用した。
国立音楽大学で田口興輔に師事。文化庁在外研修員としてミラノ、五島記念文化財団の留学生としてウィーンに留学した。1986年、二期会公演のオペレッタ「メリー・ウィドウ」カミーユ役でデビュー。1994年にはネスレ日本のCMでプッチーニのオペラ「トゥーランドット」より「誰も寝てはならぬ」を歌い、広く知られる存在となった。その後、NHK紅白歌合戦にも出場。第17回ジロー・オペラ賞新人賞、第4回グローバル東敦子賞、第1回五島記念文化賞新人賞などを受賞している。
日本においてクラシック歌手が歌唱のみで生計を立てることは困難であり、錦織は立川清登をモデルに、聴衆が楽しめるコンサートのあり方を模索してきた。アニメ「ハーメルンのバイオリン弾き」主題歌や田中公平の「未完成協奏曲」を歌うなど、エンターテインメント性を重視したプログラムを構築している。高校時代にはロックバンドでクイーンのコピーをしていた経験もある。
「アンコールを含めて22,3曲歌います。トークもするので舞台から引っ込めません。マイクなしでポップスを歌うのは難しいのです。クラシックと呼吸法や力み方が違います。リサイタルを聴いていただければ私の人生が分かります」と語る。
今後の公演予定は、8月29日に群馬音楽センター、9月21日に札幌コンサートホールKitara、10月3日に出雲市民会館、10月8日に東京オペラシティコンサートホールなど。