北村 陽 チェロ・リサイタル
チェリスト北村陽がエリザベート王妃国際音楽コンクール入賞記念リサイタルを開催、ピアノの秋元孝介と共演

気鋭のチェリスト北村陽が、葵トリオを主軸に活躍するピアニスト秋元孝介を迎え、リサイタルを開催した。ブラームス国際優勝をはじめとする実績を持つ北村による、2026年(※原文ママ)のエリザベート王妃国際音楽コンクール入賞(第5位)を記念した公演である。
前半は、同コンクールで弾いたナディア・ブーランジェとプーランクの2曲にドビュッシーの作品を加えたフランス物が披露された。1曲目のドビュッシー「チェロとピアノのためのソナタ」では冒頭から細やかな表現がなされ、第2楽章のピッツィカートとピアノのコンビネーションや第3楽章の緊張感が示された。続くN.ブーランジェ「3つの小品」やプーランク「チェロとピアノのためのソナタ」でも各曲・各楽章の描き分けや情緒が表現された。
後半最初は、ナチスに芸術活動を制限され忘れられてしまう姉弟を通じた芸術の喪失をテーマとする無伴奏曲、藤倉大「Nobody’s Nothings」(日本初演)が演奏された。演奏前には北村自身が舞台上で楽曲の内容について語った。最後にはショスタコーヴィチ「チェロとピアノのためのソナタ」が演奏された。
事前取材で北村が「全体を通して〝生死〟にかかわる内容」と述べていた通り、公演全体に緊迫感が漂い、アンコールのカザルス「鳥の歌」まで強いメッセージ性を持った公演となった。また、出過ぎずに巧緻なバランス感覚を発揮したピアノの秋元孝介の貢献度の高さも際立つデュオ公演となった。
【公演データ】
北村 陽 チェロ・リサイタル
9月23日(水・祝) 14:00 第一生命ホール
チェロ:北村 陽
ピアノ:秋元 孝介
プログラム:
ドビュッシー:チェロとピアノのためのソナタ ニ短調
ナディア・ブーランジェ:3つの小品
プーランク:チェロとピアノのためのソナタ FP143
藤倉大:Nobody’s Nothings
ショスタコーヴィチ:チェロとピアノのためのソナタ ニ短調 Op.40
アンコール:カザルス:鳥の歌
