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🇦🇹 オーストリアオーケストラレコ芸ONLINE · 2026年9月16日 16:01 · インタビュー· 約1分で読めます

ワルターからシュタイネッカーまで――相場ひろさんに聞く、マーラー《第9番》聴き比べの愉しみ【後編】

相場ひろ氏が語る、マーラー《交響曲第9番》の録音聴き比べと演奏史の変遷

日本語要約
音楽評論家・相場ひろ氏が、マーラー《交響曲第9番》の録音を聴き比べ、演奏史における解釈の多様性を解説。ワルター、バーンスタイン、ハイティンク、シュタイネッカーらの録音を挙げ、作曲家の人生と作品を安易に結びつけない聴き方の重要性を説く。著書『もっときわめる! 1曲1冊シリーズ⑨ マーラー:交響曲第9番』の内容に触れたインタビュー後編。
全文(日本語)

音楽評論家の相場ひろ氏が、マーラーの交響曲第9番の録音聴き比べを通じて、演奏史の変遷と楽しみ方を語った。相場氏は、初演者ブルーノ・ワルターによる1938年のウィーン・フィルとの録音を、その後の演奏とは異なる「外れ値」と評する。一方、ヤッシャ・ホーレンシュタインの演奏には現代の演奏の祖先のような側面を感じると述べ、クレンペラーら同時代の指揮者も含め、マーラーの死後に演奏されるようになったこの曲の解釈が多様であることを指摘した。

バーンスタインについては、ベルリン・フィルとの録音を「緊張感で聴かせる特異な演奏」とし、必ずしも「バーンスタインらしさ」の典型ではないと分析。これから聴く人には、マーラーの音楽を素直に表現した1960年代のニューヨーク・フィルとの録音を推奨した。また、ハイティンクの演奏については、晩年までスコアを読み直し、演奏ごとに解釈が異なる点を「判断保留」としつつ、その変化の面白さを挙げた。

さらに、シュタイネッカー指揮マーラー・アカデミー管弦楽団による近年の録音を、当時の楽器や奏法(ポルタメント等)を追求した「演奏史の転換点」となる衝撃的な演奏と評価した。最後に相場氏は、本作を「この世への告別」と短絡的に結びつける見方に疑問を呈し、作曲家の人生と創作物を切り離して聴くことの重要性を強調した。

なお、相場氏の著書『もっときわめる! 1曲1冊シリーズ⑨ マーラー:交響曲第9番』は音楽之友社より2026年7月に発行されている。

▼関連キーワード解説 (3)
ブルーノ・ワルター人物・団体Wikipedia ↗

ブルーノ・ワルター は、ドイツ出身の指揮者、ピアニスト、作曲家。より正確なドイツ語読みはヴァルターであり、そのように表記される場合もある。本来の姓はシュレジンガーであり、これは彼がブレスラウの歌劇場の指揮者になったとき、現地ユダヤ人にシュレジンガー姓が多いので、ワルター(ヴァルター)に改めたという。そのため、ワルター・シュレジンガーと表記されることも稀にある。

ヤッシャ・ホーレンシュタイン人物・団体Wikipedia ↗

ヤッシャ・ホーレンシュタイン は、ウクライナ出身のアメリカ合衆国で活躍したユダヤ系指揮者。

レヴァイン人物・団体Wikipedia ↗

ジェームズ・ローレンス・レヴァイン は、アメリカ合衆国の指揮者、ピアニスト。愛称はジミー。

出典: Wikipedia 日本語版(各項目の要約・CC BY-SA)
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